THESIS TITLE
『Tertiary Evaluation of the Committed Effective Dose of Emergency Workers That Responded to the Fukushima Daiichi NPP Accident.』
BRIEF
- 本論文は「福島第一原子力発電所事故に対応した緊急作業員の預託実効線量の三次評価」に関する論文です。
- 著者は「福島第一原子力発電所事故に対応した9人の緊急作業員の預託実効線量が標準評価手法とは別の2013年7月に行われた二次評価で厚生労働省により構築された方法により評価された事を東京電力は2014年1月に確認した」と背景を説明され、
- 「厚生労働省は2011年3月及び4月に緊急作業に従事した(2013年の二次評価で既に再調査された作業者を除く)6245人の作業者全ての預託実効線量の再調査を東京電力と事業主体に依頼した」、
- 「この三次評価により作業者1536人の預託実効線量と以前の評価による預託実効線量では0.1ミリシーベルト以上の差異のあることが確認された」、
- 「厚生労働省は1ミリシーベルト以上の見直しが求められる預託実効線量が2ミリシーベルト以上となった作業員142人の預託実効線量見直しを東京電力と事業主体に求めた」、
- 「平均預託実効線量改訂は5.86ミリシーベルト」、
- 「改訂預託実効線量は2.17ミリシーベルトから180.10ミリシーベルトの範囲にあった」、
- 「加えて預託実効線量が100ミリシーベルトを超えた作業員数は1人増加した」等を報告されて、
- 三次評価における新たな課題として、
- 「ヨウ化ナトリウムシンチレータを使用するホールボディカウンターによる預託実効線量値をゲルマニウム半導体検出器を使用するホールボディカウンターによる預託実効線量値へ変換するための較正係数の設定」、
- 「ヨウ化ナトリウムシンチレータを使用するホールボディカウンターによりヨウ素131不検出であったケースそしてセシウム137は不検出であったがセシウム134は検出されたケースにおける推定手法」、
- 「甲状腺のヨウ素131吸収を阻害するための安定ヨウ素(ヨウ化カリウム)錠剤の効果」、
- 「免震棟での待機期間の追加線量の測定における複雑化要因」等を挙げ、
- 「作業員の線量評価において統一されていない預託実効線量評価手法が今後利用されることを避けるために厚生労働省は2014年3月25日、東京電力と事業主体に行政指導を行った」と結ばれています。
AUTHOR(S)
Yasui S.