THESIS TITLE
『Estimating the Duration of Public Concern After the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Station Accident From the Occurrence of Radiation Exposure-Related Terms on Twitter: A Retrospective Data Analysis.』
BRIEF
- 本論文は「Twitter上での放射線被曝関連用語の出現に基づく福島第一原子力発電所事故後の大衆の関心の継続時間推定」に関する論文です。
- 著者らは「2011年3月11日の福島第一原子力発電所事故後、ソーシャルメディア上にポジティブおよびネガティブ双方のコメントが多量に投稿された」と背景を説明されて、
- 「Twitterに投稿されたツイート数の傾向特性を調査し原子力事故に関する大衆の関心の継続時間を推定」されています。
- 研究デザインとして、
- 「関心の継続時間の代用評価項目として、放射線被曝に関連する用語の最初の出現の減衰期間を調査」、
- 「2011年3月11日から2012年3月10日の間のTwitterデータから143の日本語変数を含む18,891,284のツイートを抽出」、
- 「放射線(radiation)、 放射能(radioactive)、シーベルト(Sievert(Sv))、ベクレル(Becquerel(Bq))およびグレイ(gray(Gy))を放射線被曝に関する大衆の関心減衰期間を推定するためのキーワードとして選択」、
- 「CSVフォーマットされたこれらデータをSAS用のデータセットに変換し、SASによる生存時間解析を利用して生存率曲線を分析」され、
- その結果、
- 「カプランマイヤー生存曲線により原子力事故後それらキーワードを1つ以上含む投稿をしたTwitterユーザーの割合を分析」、
- 「最初のツイートから1年後まで用語”シーベルト”はツイート上に出現した」、
- 「対象としたTwitterユーザーのうち、75.32%が用語”放射能(radioactive)”をツイートし、9.20%が用語”シーベルト(Sv)”をツイートした」、
- 「2011年3月11日から最初の7日間で最初の減少が確認された」、
- 「2011年3月11日の最初のツイートからの継続時間の平均及び標準誤差は用語”放射能(radioactive)”が31.9日(標準誤差0.096)、用語”シーベルト(Sv)”が300.6日(標準誤差0.181)」、
- 「それらキーワードは調査期間の最後まで出現した」、
- 「用語”放射能(radioactive)”の平均減衰期間は1ヶ月、用語”放射線(radiation)”と用語”放射線単位(radiation units)”はおよそ1年間」、
- 「キーワード間の平均継続時間差はマスメディアの影響が寄与している」、
- 「例えば日次放射線量報告のような定期的に投稿されるメッセージはそれらの時間と形式化された内容により比較的容易に検出される」
- 「原子力事故に関する大衆の関心は1年間継続した事を生存期間推定は示唆している」、
- 「ツイート数の単純なプロットは明確な結果を示さなかったがキーワード”放射能(radioactive)”についての平均減衰期間はおよそ一ヶ月であり調査期間の最後まで投稿に出現していた」等を報告されて、
- 「ソーシャルメディアにおけるその他のフレーズの効果の定量化にはさらなる研究が必要である」、「今回の予備的研究の結果はリスクコミュニケーションの影響要因および定量化を前進させるであろう」と結ばれています。
AUTHOR(S)
Nishimoto N, Ota M, Yagahara A, Ogasawara K.