THESIS TITLE
『Bioaccessibility of Fukushima-Accident-Derived Cs in Soils and the Contribution of Soil Ingestion to Radiation Doses in Children.』
BRIEF
- 本論文は土壌中の福島第一原子力発電所事故由来セシウムの可給態率(Bioaccessibility)と子供の放射線量への土壌摂取の寄与」に関する論文です。
- 著者らは「汚染土壌摂取は福島第一原子力発電所事故により汚染された地域における1つの潜在的な内部被曝経路である」と背景を説明されて、
- 「この経路からの線量は消化管での土壌中放射性核種可給態率を考慮しないと過大に推定される可能性がある」、「in-vitro実験に基づくこの可用性評価に可給態率のコンセプトを適用」、「生理学に基づいた抽出方法(PBET)により土壌からの放射性セシウムの可給態率をそして塩酸抽出によるそれらの抽出率を評価」され、
- その結果、
- 「PBETでの可給態率は5.3% ± 1%、塩酸による実験での抽出率は16% ± 3%」、
- 「可給態率と抽出率には強い相関が確認された」、
- 「塩酸による抽出率はPBETでの可給態率の適切な予測因子となり得る可能性をこの結果は示唆している」、
- 「加えて福島県伊達市の放射性セシウム空間的分布と調査した土壌摂取量の個体差を考慮した確率的アプローチにより今回のPBETの結果に基づき手から口への摂取を通した土壌摂取に起因する子供への線量を評価」、
- 「比較的高く汚染されている土壌を定期的に多量摂取しても、福島県内に沈着した放射性核種からの外部被曝線量と比較すると経口摂取による放射線量は無視できる事を今回の結果は示唆している」等を報告されています。
AUTHOR(S)
Takahara S, Ikegami M, Yoneda M, Kondo H, Ishizaki A, Iijima M, Shimada Y, Matsui Y.