消費税増税-全ては三党合意から始まった-

第1章 三党合意、解散、政権交代-そして増税は政争の具へと-

キーワード

第180回国会 , 三党合意 , 附則第18条 , 景気弾力条項 , 2014年4月1日に8% , 2015年10月1日から10%

日付出来事/公布等
2012-06-15 確認書(平成 24 年 6 月 15 日 民主党・自由民主党・公明党 三党実務者協議)
2012-06-15 社会保障・税一体改革に関する三党実務者間会合合意 [税関係協議結果]
(平成 24 年 6 月 15 日民主党・自由民主党・公明党)
2012-08-22 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案

第2章 初めての最後の延期-断言の再定義-

キーワード

2015年10月1日予定を1年半先送り , 2017年4月1日から10% , 景気弾力条項削除

日付出来事/公布等
2014-11-18 平成27年度税制改正の大綱(4/7) 消費税率(国・地方)の10%への引上げ時期の変更等

内閣総理大臣の弁明

  1. 『昨日、7月、8月、9月のGDP速報が発表されました。残念ながら成長軌道には戻っていません。』
  2. 『消費税10%への引き上げを法定どおり来年10月には行わず、18カ月延期すべきであるとの結論に至りました。』
  3. 『財政再建についてお話しいたします。社会保障・税一体改革法では、経済状況を見て消費税引き上げの是非を判断するとされています。今回はこの景気判断条項に基づいて、延期の判断をいたしました。』
  4. 『来年10月の引き上げを18カ月延期し、そして18カ月後、さらに延期するのではないかといった声があります。再び延期することはない。ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。3年間、3本の矢をさらに前に進めることにより、必ずやその経済状況をつくり出すことができる。私はそう決意しています。』

第3章 マジックワード『潜在リスク』、サミットを利用せよ-景気条項とは何であったか-

キーワード

2017年4月1日予定の10%への増税を2年半先送り , 2019年10月1日に再延期 , 衆議院解散

日付出来事/公布等
2016-11-28 「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための
消費税法の一部を改正する等の法律等の一部を改正する法律案」について

内閣総理大臣の弁明-1年半ぶり、2回目-

  1. 『最大の懸念は、中国など新興国経済に「陰り」が見えることです。リーマンショックの時に匹敵するレベルで原油などの商品価格が下落し、さらに、投資が落ち込んだことで、新興国や途上国の経済が大きく傷ついています。』
  2. 『これまで7回にわたって国際金融経済分析会合を開催し、ノーベル経済学賞を受賞したスティグリッツ教授やクルーグマン教授を始め、米国や欧州、アジアの経済の専門家から直接意見を伺ってまいりました。 その専門家の多くが、世界的な需要の低迷によって、今年、そして来年と、更なる景気悪化を見込んでいます。』
  3. 『私たちが現在直面しているリスクは、リーマンショックのような金融不安とは全く異なります。しかし、私たちは、あの経験から学ばなければなりません。』
  4. 『しかし、「リスク」には備えなければならない。今そこにある「リスク」を正しく認識し、「危機」に陥ることを回避するため、しっかりと手を打つべきだと考えます。』
  5. 『中国などにおいては、過剰設備や不良債権の問題など、構造的課題への対応の遅れが指摘されており、新興国経済の回復には時間がかかる可能性があります。そうした中で、世界的な需要の低迷が長期化することも懸念されることから、できる限り長く延期すべきとも考えました。』
  6. 『2020年度の財政健全化目標はしっかりと堅持します。そのため、ぎりぎりのタイミングである2019年10月には消費税率を10%へ引き上げることとし、30か月延期することとします。その際に、軽減税率を導入いたします。』
  7. 『世界経済は今、大きなリスクに直面しています。しかし、率直に申し上げて、現時点でリーマンショック級の事態は発生していない。それが事実であります。』
  8. 『国民生活に大きな影響を与える税制において、これまでお約束してきたことと異なる判断を行うのであれば、正に税こそ民主主義であります、であるからこそ、まず国民の皆様の審判を仰いでから実行すべきであります。』

第4章 誰がために財政再建の旗は舞う-第五計、趁火打劫。理由を作り出せ-

キーワード

科目変更 , プライマリーバランス , 衆議院解散

内閣総理大臣の弁明-1年3ヶ月ぶり、3回目-

  1. 『子育て、介護。現役世代が直面するこの2つの大きな不安の解消に大胆に政策資源を投入することで、我が国の社会保障制度を全世代型へと大きく転換します。急速に少子高齢化が進む中、国民の皆様の支持を得て、今、実行しなければならない、そう決意しました。2兆円規模の新たな政策を実施することで、この大改革を成し遂げてまいります。』
  2. 『しかし、そのつけを未来の世代に回すようなことがあってはならない。人づくり革命を力強く進めていくためには、その安定財源として、再来年10月に予定される消費税率10%への引上げによる財源を活用しなければならないと、私は判断いたしました。』
  3. 『2%の引上げにより5兆円強の税収となります。現在の予定では、この税収の5分の1だけを社会保障の充実に使い、残りの5分の4である4兆円余りは借金の返済に使うこととなっています。』
  4. 『増税分を借金の返済ばかりでなく、少子化対策などの歳出により多く回すことで、3年前の8%に引き上げたときのような景気への悪影響も軽減できます。』
  5. 『他方で、2020年度のプライマリーバランス黒字化目標の達成は、困難となります。しかし、安倍政権は財政再建の旗を降ろすことはありません。プライマリーバランスの黒字化を目指すという目標自体はしっかりと堅持します。』
  6. 『国民の皆様とのお約束を変更し、国民生活に関わる重い決断を行う以上、速やかに国民の信を問わねばならない。そう決心いたしました。28日に、衆議院を解散いたします。』

To be continued


衆議院議員総選挙結果調 選挙毎の得票率(%)と当選人数構成比(%)

選挙毎届出政党等別得票数(小選挙区,%)
小選挙区:執行日 民主党(%) 自由民主党(%) 公明党(%) 日本共産党(%) 立憲民主党(%) 希望の党(%) その他(%)
平成21年08月30日 47 39 1 4 *** *** 9
平成24年12月16日 23 43 1 8 *** *** 25
平成26年12月14日 23 48 1 13 *** *** 15
平成29年10月22日 *** 48 2 9 9 21 11

選挙毎党派別得票率(比例代表,%)
比例代表:執行日 民主党(%) 自由民主党(%) 公明党(%) 日本共産党(%) 立憲民主党(%) 希望の党(%) その他(%)
平成21年08月30日 42 27 11 7 *** *** 13
平成24年12月16日 16 28 12 6 *** *** 38
平成26年12月14日 18 33 14 11 *** *** 24
平成29年10月22日 *** 33 13 8 20 17 9

選挙毎届出政党等別当選人数構成比(小選挙区,比例代表,%)
執行日 選挙 民主党(%) 自由民主党(%) 公明党(%) 日本共産党(%) 立憲民主党(%) 希望の党(%) その他(%)
平成21年08月30日 小選挙区 74 21 *** *** *** *** 5
平成21年08月30日 比例代表 48 31 12 5 *** *** 4
平成21年08月30日 合計 64 25 4 2 *** *** 5
平成24年12月16日 小選挙区 9 79 3 *** *** *** 9
平成24年12月16日 比例代表 17 32 12 4 *** *** 35
平成24年12月16日 合計 12 61 6 2 *** *** 19
平成26年12月14日 小選挙区 13 75 3 0 *** *** 9
平成26年12月14日 比例代表 19 38 14 11 *** *** 18
平成26年12月14日 合計 15 61 7 4 *** *** 13
平成29年10月22日 小選挙区 *** 74 3 0 6 6 11
平成29年10月22日 比例代表 *** 38 12 6 21 18 5
平成29年10月22日 合計 *** 60 6 3 12 11 8

衆議院解散の法的根拠と関連答弁書

根拠等の抜粋(※必ず質問主意書及び答弁書全文を確認して下さい)答弁および関連法令等
日本国憲法より
『天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。』日本国憲法第三条
『天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。』日本国憲法第四条1項
『天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。 三 衆議院を解散すること。』日本国憲法第七条三号
『衆議院議員の任期は、四年とする。但し、衆議院解散の場合には、その期間満了前に終了する。』日本国憲法第四十五条
『内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。』日本国憲法第六十六条1項
『内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。』日本国憲法第六十九条
質問主意書及び答弁書より
第104回国会(常会)(昭和60年12月24日~昭和61年5月22日)
『衆議院の解散は、憲法第七条の規定により、内閣が実質的に決定し、内閣の助言と承認により天皇の国事行為として行われるものであるから、国会の議決により決定するものではないと考えている。』衆議院解散権の帰属に関する質問に対する答弁書
『なお、御指摘の両院法規委員会の勧告は、内閣に実質的な解散決定権があることを前提としつつ、解散が内閣の専恣的判断によつてなされることのないよう、「衆議院が、解散に関する決議を成立せしめた場合には、内閣はこれを尊重し、憲法第七条により解散の助言と承認を行うというごとき慣例を樹立することが望ましい」と述べていると理解している。』衆議院解散権の帰属に関する質問に対する答弁書
『天皇は、実質的に決定する権限を有しないのであるから、このような行為についての内閣の助言と承認は、内閣が実質的に決定することを意味すると解される。 』憲法第7条の助言と承認の実体に関する質問に対する答弁書
『天皇の行う衆議院の解散は、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が実質的に決定したところに従つて形式的・名目的に行うものであるから、天皇が国政に関する権能を行使したことにはならず、したがつて、憲法第四条第一項に違反するものではない。』衆議院解散詔書の効力に関する質問に対する答弁書
『天皇が行う衆議院の解散は、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が実質的に決定したところに従つて形式的・名目的に行うものであるから、天皇が国政に関する権能を行使したことにはならないものである。』衆議院解散に関する憲法第7条に関する質問に対する答弁書
『御指摘の方法は、衆議院の解散の実質的決定は国会の議決によることを前提とするものと考えられるが、その旨の明文の規定は、憲法になく、御意見には賛成できない。』憲法の明文に基づく衆議院解散の方法に関する質問に対する答弁書
『天皇が行う衆議院の解散は、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が実質的に決定したところに従つて形式的・名目的に行うものであるから、天皇が国政に関する権能を行使したことにはならず、したがつて、憲法第四条第一項に違反するものでない』憲法第7条と憲法第4条との関係に関する質問に対する答弁書
『「衆議院を解散すること」のように国政に関するものについて天皇が内閣の助言と承認によりこれを行うからといつて、天皇は内閣が実質的に決定したところに従つて形式的・名目的に行うものであるから、憲法第四条第一項との関係で問題があるとは考えない。』国事行為に対する助言・承認と国政行為に関する質問に対する答弁書
『同条の内閣の助言と承認は、内閣が実質的に衆議院の解散を決定することを意味するものである。』衆議院解散の実質的決定権限の法的根拠に関する質問に対する答弁書
『衆議院の解散についての天皇の行為は、内閣が実質的に決定したところに従つて行われる形式的・名目的なものであるから、憲法第四条第一項に違反するものでないことは、繰り返し述べてきたところである。』憲法第7条に掲げる「衆議院を解散すること」の法的性質に関する質問に対する答弁書
『衆議院の解散は、天皇が内閣の助言と承認により行うものであることは、憲法第七条に明文で示すところであり、御指摘の憲法前文及び憲法第四十三条の規定が衆議院の解散について定めたものとは考えていない。』憲法にいう国民の代表者および国政権力の行使者に関する質問に対する答弁書
『衆議院の解散のように国政に関するものが含まれており、このような行為も天皇が内閣の助言と承認によつて行うことは明文の示すところであり、天皇は、実質的に決定する権限を有しないのであるから、このような行為についての内閣の助言と承認は、内閣が実質的に決定することを意味すると解される。』憲法第7条をもって衆議院議員たる公務員を罷免することに関する質問に対する答弁書