2017年2月10日金曜日

学術論文の紹介 #福島第一原子力発電所 #避難 #赤血球増加症 #多血症

THESIS TITLE

『Persistent prevalence of polycythemia among evacuees 4 years after the Great East Japan Earthquake: A follow-up study.』

BRIEF

  1. 本論文は「東日本大震災から4年後における避難者の間の赤血球増加症(多血症)の持続的な有病率」に関する論文です。
  2. 著者らは「著者らの先行研究において東日本大震災前の年次健康診断から平均1.6年後において(2011年-2012年)、避難者の生活習慣は非避難者と比較して赤血球増加症を有意に増加させていると報告」と背景を説明されて、
  3. 「前回のデータから平均2.5年後の赤血球増加症有病率(2013年-2014年)に長引く避難生活がどの様に影響しているかを分析」されています。
  4. 研究デザインとして、
    1. 「被験者は2008年以来年次健康診断を受検している福島第一原子力発電所近傍に住まう40歳から49歳の個人」、
    2. 「2011年-2012年及び2013年-2014年双方のフォローアップ検査を受検した7713人の個人について東日本大震災前後の赤血球増加症有病率とその決定要因(defining factors)である赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値の変化を比較」とし、
  5. その結果、
    1. 「2011年-2012年の赤血球数、ヘモグロビン濃度およびヘマトクリット値は男女ともに非避難者よりも避難者の方が高かった」、
    2. 「しかしながら2013年-2014年の全てのレベルは2011年-2012年のそれらよりも減少していた」、
    3. 「一方、避難者においてはヘモグロビン濃度とヘマトクリット値は男女共に東日本大震災前よりも高い状態が継続していた」、
    4. 「決定要因の一つが標準値を超えていた場合に診断される赤血球増加症増加性は避難者のほうが-肥満、喫煙および高血圧症の有無にかかわらず-非避難者よりも有意に高かった」等を報告されて、
  6. 「それ故、長引く避難は東日本大震災から3年-4年を経過してもなお赤血球増加症の原因となり、避難者の定期的な健康管理が重要である」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Sakai A, Nakano H, Ohira T, Hosoya M, Yasumura S, Ohtsuru A, Satoh H, Kawasaki Y, Suzuki H, Takahashi A, Sugiura Y, Shishido H, Hayashi Y, Takahashi H, Kobashi G, Ozasa K, Hashimoto S, Ohto H, Abe M; Fukushima Health Management Survey Group.

THESIS URL

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28127528