2016年10月7日金曜日

学術論文の紹介 #政治 #韓国 #選挙

THESIS TITLE

『Determinants of Attitude toward the Public Health Spending and Its Relationship with Voting Behavior in the 2012 South Korean Presidential Election.』

BRIEF

  1. 本論文は「公衆衛生支出への態度決定要因と2012年韓国大統領選挙における投票行動との関連」に関する論文です。
  2. 著者らは「公衆衛生支出増加への韓国人有権者の行動に影響する因子の特定、そしてヘルスケア支出に関する問題が2012年韓国大統領選挙の投票行動に影響したか否かを調査」されています。
  3. 「2012年の大統領選後直ぐソウル大学校韓国政治研究所(the Institute of Korean Politics at Seoul National University)により行われた調査のデータを利用」、「全国的から19歳以上の1200人を被験者とし対面面接そして性別、年齢および地域に基づいた比例割当サンプリングによる調査」され、
  4. その結果、
    1. 「回答者のおよそ44.3%が公衆衛生支出増額に肯定的な態度を示した」、
    2. 「支持する候補者(保守の朴槿恵またはリベラルの文在寅)による有意差は確認されなかった」、
    3. 「特に保守政党支持者の44.9%は更なる支出を認めていた」、
    4. 「政治的に中立な回答者(オッズ比は1.76、90%信頼区間は1.22-2.54)および保守政党の強力な支持者(オッズ比は1.53、90%信頼区間は1.05-2.25)はリベラル政党の強力な支持者よりも公衆衛生支出増額をより支持する傾向にあった」、
    5. 「国内の経済格差が拡大していると考える回答者は公衆衛生支出増額への支持が1.19倍高かった」、
    6. 「しかしながら衛生支出の問題は大統領選での投票行動に影響を与えておらず、特に与党保守政党候補への投票にマイナスの影響は見られなかった」等を報告されて、
  5. 「今回の結果の解釈には注意が必要である」と前置きした上で、
    1. 「影響が無かったことの考えられる理由の1つは有権者は彼らの福祉課題への態度にかかわらず各党の方針に沿って投票したこと、
    2. 「もう一つの考えられる説明は保守政党の”レフトクリック戦略”が功を奏したこと」、
    3. 「すなわち保守政党は経済民主化も福祉予算拡大も拒まなかった」とし、
  6. 「衛生支出への態度が直接的に投票行動に影響しなかった理由の説明にはさらなる研究が必要である」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Eun SJ, Lee JY, Jung HM, Lee JS.

THESIS URL

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27711213