2016年10月4日火曜日

学術論文の紹介 #福島第一原子力発電所 #救急医療 #相馬

THESIS TITLE

『Impacts of the 2011 Fukushima nuclear accident on emergency medical service times in Soma District, Japan: a retrospective observational study.』

BRIEF

  1. 本論文は「相馬地区における救急医療所要時間への2011年福島第一原子力発電所事故の影響」に関する論文です。
  2. 著者らは「福島県での救急医療システムへの3月11日の三重災害(地震、津波および原子力事故)の影響を調査」されています。
  3. 「福島第一原子力発電所から北10-40キロメートルに位置する相馬地区の救急医療システムについて2011年3月11日から12月31日迄の救急医療所要時間(通報があってから病院に到着するまでの時間)の合計を調査」、「2009年1月1日から2011年3月11日をヒストリカルコントロールデータとし、災害後に有意に合計救急医療所要時間が増大した期間を影響期間と定義(実験群)」、「災害後の合計救急医療所要時間増大と関連するリスク因子を特定するため、合計救急医療所要時間の3つのセグメント-通報から現場に到着するまでの応答時間、現場到着から出発までの現場時間、現場出発から病院到着までの移送時間-のトレンドを調査」され、
  4. その結果、
    1. 「0週から11週の影響期間について救急医療所要時間の中央値は36分(四分位範囲は27-52)、災害前のコントロール期間では31分(四分位範囲24-40)」、
    2. 「合計救急医療所要時間中、移送時間が60分を超えた比率はコントロール期間での8.2%(584/7087)から影響期間の22.2%(151/679)へと増大」、
    3. 「3つのセグメント中、最も変化していたのは移送時間(標準化平均値差は0.41と0.13-0.17)」、
    4. 「救急医療移送について3月11日の三重災害後1週から11週に有意な遅れが確認された」等を報告されて、
  5. 「この遅れは三重災害後の救急病院機能停止が寄与している可能性がある」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Morita T, Tsubokura M, Furutani T, Nomura S, Ochi S, Leppold C, Takahara K, Shimada Y, Fujioka S, Kami M, Kato S, Oikawa T.

THESIS URL

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27683521