2016年10月31日月曜日

学術論文の紹介 #認知症 #家屋 #東日本大震災

THESIS TITLE

『Increased risk of dementia in the aftermath of the 2011 Great East Japan Earthquake and Tsunami.』

BRIEF

  1. 本論文は「2011年東日本大震災と津波後の認知症リスクの増大」に関する論文です。
  2. 著者らは「災害前後の認知症のリスク因子を考慮せずに相関を調査することは出来ない」として、
  3. 「2011年東日本大震災と津波直後の認知低下と災害経験との関連を前向き調査」されています。
  4. 研究デザインを、
    1. 「自然実験のベースラインを地震と津波の7ヶ月前に震央から西に80キロメートルに住まわれていた老齢者の調査により設定」
    2. 「災害からおよそ2.5年後、フォローアップ調査として3594人の生存者(フォローアップ率は82.1%)から災害の個人的経験と認知症の発症率に関する情報を収集」、
    3. 「主要評価項目はフォローアップ期間中の在宅評価により確定された認知症診断結果」として、
  5. その結果、
    1. 「分析サンプル中(n = 3,566)、38.0%が災害で親族や友人を失っており58.9%が財産を損傷」、
    2. 「重大な家屋損傷と全壊の認知低下との関連を固定効果モデルの結果は示唆しており、それぞれの認知症状レベルとの回帰係数は0.12、95%信頼区間は0.01から0.23および0.29、95%信頼区間は0.17から0.40」、
    3. 「家屋全壊の効果量は脳卒中発症の影響に匹敵する」、
    4. 「家屋損傷と認知低下の関連は操作変数法においても統計的に有意であった」等を報告されて、
  6. 「家屋損傷は自然災害の老齢生存者において認知低下の重要なリスク因子であると考えられる」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Hikichi H, Aida J, Kondo K, Tsuboya T, Matsuyama Y, Subramanian SV, Kawachi I.

THESIS URL

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27791093