2016年10月7日金曜日

学術論文の紹介 #福島第一原子力発電所 #セシウム #プランクトン #ワカサギ

THESIS TITLE

『Fractionation of radiocesium in soil, sediments, and aquatic organisms in Lake Onuma of Mt. Akagi, Gunma Prefecture using sequential extraction.』

BRIEF

  1. 本論文は「群馬県赤城山大沼の土壌、堆積物そして水生生物の放射性セシウムの逐次抽出法による分別」に関する論文です。
  2. 著者らは「福島第一原子力発電所事故の結果、放射性同位体セシウム(放射性セシウム、セシウム134及びセシウム137)で群馬県の環境が汚染された」と背景を説明されて、
  3. 「2011年8月、赤城山頂上の大沼でワカサギから1kg当り500ベクレルを超える放射性セシウムが確認された」とし、
  4. 「この濃度のメカニズムを解明するため、大沼周辺で魚、水生植物、プランクトン、湖水、湖沼堆積物そして周辺土壌のサンプル中の放射性セシウムを測定」されています。
  5. 「放射性セシウム浸出性をTessier et al.の逐次抽出法により調査」され、
  6. その結果、
    1. 「大沼の生態系の総放射性セシウム濃度は経時と共に段階的に減衰していた」、
    2. 「褐色森林土から1kg当り2000-6000ベクレルの放射性セシウムが検出された」、
    3. 「サンプル中の易溶態(交換態および炭酸塩)の存在比は10%未満」、
    4. 「植物プランクトンサンプル中の濃度はワカサギ中の濃度よりも3-6倍高かった」、
    5. 「易溶態の率は食物連鎖の段階に依って上昇し、植物プランクトンでは37%、動物プランクトンで78%、ワカサギでは97%」等を報告されて、
  7. 「植物プランクトンでの易溶態の低率は、湖の浮遊物質への放射性セシウムの吸着に関連している可能性が、植物プランクトン、動物プランクトンおよびワカサギのアルミニウムとチタンの分析から示唆される」とし、
  8. 「ワカサギの放射性セシウム高濃度は山中の湖の閉鎖特性に関連していると考えられる」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Mori M, Tsunoda KI, Aizawa S, Saito Y, Koike Y, Gonda T, Abe S, Suzuki K, Yuasa Y, Kuge T, Tanaka H, Arai H, Watanabe S, Nohara S, Minai Y, Okada Y, Nagao S.

THESIS URL

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27707667