2016年10月18日火曜日

学術論文の紹介 #四川大地震 #心的外傷後ストレス障害 #うつ #子供

THESIS TITLE

『Mental health problems among children and adolescents experiencing two major earthquakes in remote mountainous regions: A longitudinal study.』

BRIEF

  1. 本論文は「遠く離れた山岳地域において2つの巨大地震を経験した子供と青年のメンタルヘルス」に関する論文です。
  2. 著者らは「非常に多くの子供達が中国で巨大地震を経験し深刻な心理的および発育的結果をもたらされている」と背景を説明されて、
  3. 「災害に関連する障害の正確な割合を把握し予測因子を特定することは災害後救助とリハビリテーション活動の特徴付けに有用である可能性がある」とし、
  4. 「四川地震(2013)と四川大地震(2008)の年少生存者の人口動態および社会経済的特性と災害関連障害の軌跡との関連を縦断調査」されています。
  5. 方法として、
    1. 「中国、四川省宝興県の6つの小学校、中学校、高校から四川地震(2013)を経験した中国人の子供と青年計435人が被験者」、
    2. 「全被験者は災害から12ヶ月後、訓練された精神科医による構造化対面面接によりメンタルヘルスを評価され、153人の被験者が災害から30ヶ月後まで電話によりフォローアップされた」とし、
  6. その結果、
    1. 「12ヶ月後の評価は心的外傷後ストレス障害有病率は43.9%、うつ(20.9%)または心的外傷後ストレス障害とうつの双方(18.2%)、その他の障害(0.9%)」、
    2. 「30ヶ月後の評価は被験者の15.7%は心的外傷後ストレス障害のクライテリアを満たしており21.6%がうつのクライテリアを満たしていた」、
    3. 「その他の情動障害や不安障害のクライテリアを満たす被験者はいなかった」、
    4. 「心的外傷後ストレス障害とうつの有意な予測因子は家族の死亡、過去の地震経験、貧弱な親子関係そして経済的プレッシャーまたは貧困」等を報告されて、
  7. 「臨床対面面接は電話越しとは全く異なり、縦断コホートの脱落率は高く、それらは評価の結果に直接影響する」を限界(Limitation)とした上で、
  8. 結論として、
    1. 「心的外傷後ストレス障害とうつは中国のどこでも同じように災害被害者において高頻度に見られ持続的であると考えられ、高い併存疾患は未だ理解されていない」、
    2. 「多くの青年は時間とともに回復するが、何人かは慢性的、遅発性心的外傷後ストレス障害とうつを-特に両親との関係が貧弱であったり不安定な経済状況にあるものは-示す」、
    3. 「精神疾患予防を目的とした子供と青年のトラウマ生存者をサポートするための家族に基づくセラピーが必要である可能性がある」等と結ばれています。

AUTHOR(S)

Tang W, Zhao J, Lu Y, Yan T, Wang L, Zhang J, Xu J.

THESIS URL

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27744270