2016年10月10日月曜日

学術論文の紹介 #皇居 #タヌキ

THESIS TITLE

『Long-term Trends in Food Habits of the Raccoon Dog, Nyctereutes viverrinus, in the Imperial Palace, Tokyo』

BRIEF

  1. 本論文は「皇居におけるタヌキ(ホンドタヌキ)の食性の長期的変動」に関する論文です。
  2. 著者らは「5年に渡る長期的傾向に注視した糞分析により皇居におけるタヌキの食性」を調査されています。
  3. その結果、
    1. 「164週に渡る調査で採集した163の糞から計95の分類群の植物種子が検出された」、
    2. 「そのうち8つの分類群を皇居におけるタヌキの食料資源として選択」、
    3. 「それら分類群の摂取は季節的遷移を示していた(1月にはムクノキ、2月にはイイギリ、5月から7月にはクサイチゴ、5月と6月にはサクラ属、6月にはクワ属、7月と8月にはタブノキ、9月から12月そして翌1月にかけてはムクノキ、加えて9月にはイヌビワ、12月にはエノキ)」、
    4. 「3月と4月には植物収穫が少なくなり、それ故不十分な栄養を補うためタヌキはイチョウとブナ科の胚乳を-糞中から割れた種皮が観察されたように-餌としている」、
    5. 「春の餌はさらに動物食料資源によっても補完されている事が2010年6月から2013年12月にかけた付随研究により確認されている」等を報告されて、
  4. 「主たる食性のそれら傾向は5年間を通じてほぼ一定であり、それ故安定した食料供給が皇居におけるタヌキの個体数の維持を可能にしていると考えられる」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Akihito, Takako Sako, Makito Teduka and Shin-ichiro Kawada

THESIS URL

http://www.kahaku.go.jp/research/publication/zoology/download/42_3/BNMNS_A42-3_143.pdf