2016年10月1日土曜日

学術論文の紹介 #預託実効線量 #福島第一原子力発電所 #セシウム #内部線量

THESIS TITLE

『Early Intake of Radiocesium by Residents Living Near the TEPCO Fukushima Dai-Ichi Nuclear Power Plant after the Accident. Part 1: Internal Doses Based on Whole-body Measurements by NIRS.』

BRIEF

  1. 本論文は「放射線医学総合研究所による全身計測に基づく内部線量として、福島第一原子力発電所近傍に住まわれていた住民の事故後の放射性セシウムの初期摂取」に関する論文です。
  2. 著者らは「2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故により環境中に放射性核種が放出された(ヨウ素:142.9ペタベクレル、セシウム:12.4ペタベクレル)」と背景を説明されて、
  3. 「2011年6月27日から7月28日にかけて放射線医学総合研究所により行われた全身測定に基づく、福島第一原子力発電所事故時に発電所近傍に住まわれていた住民174人の内部線量結果を報告」されています。
  4. 「174人は125人の成人(18歳以上)と49人の子供(18歳未満)から構成され、うち90人は放射性核種により重度に汚染された地方の1つである浪江町の住民」とし、
  5. その結果、
    1. 「セシウム134とセシウム137ともに有意な検出が確認された被験者は比較的少なく、成人で28.8% 、子供では4.1%」、
    2. 「セシウム検出率の有意な性別差は成人で確認されたが(男性の方が女性より高い)、子供では確認されなかった」、
    3. 「セシウム134およびセシウム137からの預託実効線量を、体の大きさで調整した個人の全身量(セシウム134)、観察されたセシウム134に対するセシウム137体内量の比率そして推定摂取シナリオ(福島第一原子力発電所で最初の爆発が生じた2011年3月12日におけるタイプFエアロゾルの急性吸入)から算出」、
    4. 「成人預託実効線量の90パーセンタイルは0.1ミリシーベルト程度で、預託実効線量の最高値、0.63ミリシーベルトは初老男性で確認された」、
    5. 「放射線医学総合研究所と同様の方法でその後日本原子力研究開発機構により行われた全身測定で得られた比較可能な預託実効線量の結果は、日本原子力研究開発機構の被験者の多くにとって観察された全身量への摂取の寄与は極めて小さい事を示唆している」、
    6. 「Tokonamiその他の研究によるヨウ素131甲状腺測定データに基づき、ヨウ素131のセシウム134に対する摂取比率は3から5と推定される」、
    7. 「平均摂取比率の3.8を用い、成人被験者の甲状腺等価線量の中央値と最大値はそれぞれ3.5 ミリシーベルトと84ミリシーベルトと推定される」等を報告されています。

AUTHOR(S)

Kim E, Kurihara O, Kunishima N, Nakano T, Tani K, Hachiya M, Momose T, Ishikawa T, Tokonami S, Hosoda M, Akashi M.

THESIS URL

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27682904