2016年9月16日金曜日

学術論文の紹介 #福島第一原子力発電所 #避難 #eGFR #タンパク尿

THESIS TITLE

『Prevalence of Renal Dysfunction among Evacuees and Non-evacuees after the Great East Earthquake: Results from the Fukushima Health Management Survey.』

BRIEF

  1. 本論文は「東日本大震災後の避難者と非避難者における腎機能障害有病率」に関する論文です。
  2. 著者らは「東日本大震災と福島第一原子力発電所事故後の避難者と非避難者における慢性腎疾患と合併症の有病率」を調査されています。
  3. 「被験者は福島第一原子力発電所周辺に住まう40歳以上の27088人」、「推算糸球体濾過量とタンパク尿レベルで層化した避難者と非避難者の間の代謝因子を比較」され、
  4. その結果、
    1. 「低eGFRおよびタンパク尿の慢性腎疾患有病率はそれぞれ21.59%と1.85%」、
    2. 「慢性腎疾患合併症のリスクをeGFRとタンパク尿のレベルに基づき4つに分類」、
    3. 「糖尿病、高血圧症そして脂質異常症の有病率は低リスクグループよりも極めて高リスクグループの方が有意に高かった」、
    4. 「糖尿病と脂質異常症の有病率は低リスクグループのみにおいて非避難者よりも避難者の方が有意に高かった」、
    5. 「しかしながら多変量ロジスティック回帰分析の結果、避難と低eGFRまたはタンパク尿リスクとの有意な相関は確認されなかった」、
    6. 「今回の研究で避難が慢性腎疾患合併症リスクを高めると確定的に結論することは出来無いが、避難が今後慢性腎疾患合併症を増加させる可能性はある」等を報告されて、
  5. 「得られた知見は避難者のフォローアップと生活様式変更にとって重要であると考える」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Satoh H, Ohira T, Nagai M, Hosoya M, Sakai A, Watanabe T, Ohtsuru A, Kawasaki Y, Suzuki H, Takahashi A, Kobashi G, Ozasa K, Yasumura S, Yamashita S, Kamiya K, Abe M.

THESIS URL

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27629948