2016年9月5日月曜日

学術論文の紹介 #福島第一原子力発電所 #甲状腺がん

THESIS TITLE

『Comparison of childhood thyroid cancer prevalence among 3 areas based on external radiation dose after the Fukushima Daiichi nuclear power plant accident: The Fukushima health management survey.』

BRIEF

  1. 本論文は「福島第一原子力発電所事故後の外部被曝線量に基づき分類した3つの地域の小児甲状腺がん有病率の比較」に関する論文です。
  2. 著者らは「2011年の東日本大震災はそれに続く福島第一原子力発電所事故の原因となった」と背景を説明されて、
  3. 「福島県内における外部被曝線量と甲状腺がんとの関連を調査」されています。
  4. 「2011年10月から2015年6月の間に甲状腺検査を受けた18歳以下300,476人の被験者に対するクロスセクション分析」、「福島県内の地域を外部被曝による個人線量に基づき3つのグループに分類」、「ロジスティック回帰モデルにより年齢と性別で調整した全ての地域の甲状腺がんのオッズ比と95%信頼区間を算出(最低線量地域を基準(reference)として)」、「加えて外部被曝による個人線量が1ミリシーベルト以上、2ミリシーベルト以上そして基準として1ミリシーベルト未満の場合の甲状腺がんのオッズ比も算出」され、
  5. その結果、
    1. 「最高線量地域の地域グループの甲状腺がん有病率は48/100,000、中程度線量地域では36/100,000、最低線量地域では41/100,000」、
    2. 「最低線量地域と比較すると最高線量地域と中程度線量地域の年齢および性別調整後オッズ比はそれぞれ1.49(95%信頼区間は0.36-6.23)と1.00(95%信頼区間は0.67-1.50)」、
    3. 「原子力事故から甲状腺検査迄の期間と甲状腺がん有病率との間に相関は見られなかった」、
    4. 「外部被曝による個人線量と甲状腺がん有病率との間に有意な相関は見られなかった」等を報告されて、
  6. 「原子力事故から最初の4年内において福島の子供達の間に甲状腺がん有病率と外部被曝線量との相関は確認されなかった」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Ohira T, Takahashi H, Yasumura S, Ohtsuru A, Midorikawa S, Suzuki S, Fukushima T, Shimura H, Ishikawa T, Sakai A, Yamashita S, Tanigawa K, Ohto H, Abe M, Suzuki S; Fukushima Health Management Survey Group.

THESIS URL

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27583855