2016年9月27日火曜日

学術論文の紹介 #福島第一原子力発電所 #落葉落枝 #セシウム137

THESIS TITLE

『Post-deposition early-phase migration and retention behavior of radiocesium in a litter-mineral soil system in a Japanese deciduous forest affected by the Fukushima nuclear accident.』

BRIEF

  1. 本論文は「福島第一原子力発電所で汚染された日本の落葉樹林の落葉落枝-鉱質土壌システムにおける放射性セシウムの沈着後初期段階移行と保持挙動」に関する論文です。
  2. 著者らは「福島第一原子力発電所事故由来のセシウム137と関連する放射能リスクの結果は、主として日本の森林生態系の落葉落枝-土壌システムにおけるその移行と保持挙動に依存している」、「しかしながらこの挙動は充分に定量化されていない」と背景を説明されて、
  3. 「セシウム137の下方移行を連続して観察するため、福島第一原子力発電所事故後直ぐ日本の落葉広葉樹林に浸漏計を3つの深度(落葉落枝-鉱質土壌境界、鉱質土壌深度5センチメートルそして10センチメートル)に設置」、「2011年5月から2015年5月にかけて森林内の2サイトでモニタリング」され、
  4. その結果、
    1. 「両サイトのセシウム137下方移行の経時変動と深度変動は同様であった」、
    2. 「全ての深度においてセシウム137下方移行が概ね経時とともに減衰していることは、セシウム137は急速に林床落葉落枝層から浸出しその後粘土鉱物との相互作用を通して鉱質土壌上層(0-5センチメートル)に固定したことを示唆している」、
    3. 「セシウム137移行の林内雨と地温の変動に一致した季節変動も確認された」、
    4. 「福島第一原子力発電所事故から3年後および4年後の鉱質土壌深度10センチメートルでのセシウム137移行は確認されなかった」等を報告されて、
  5. 「沈着後の初期段階における生物学的利用可能セシウム137のインベントリ減衰は、日本の落葉樹林における落葉落枝-土壌システムは植物中で再循環するセシウム137の一時的なソースとしてのみ作用することを示唆している」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Koarashi J, Nishimura S, Nakanishi T, Atarashi-Andoh M, Takeuchi E, Muto K.

THESIS URL

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27664523