2016年9月8日木曜日

学術論文の紹介 #フウセンタケ #セシウム137 #セシウム134

THESIS TITLE

『Radiocaesium in Cortinarius spp. mushrooms in the regions of the Reggio Emilia in Italy and Pomerania in Poland.』

BRIEF

  1. 本論文は「イタリアのレッジョ・エミリアとポーランドのポメラニアのフウセンタケ中の放射性セシウム」に関する論文です。
  2. 著者らは「1992年から1999年にかけてイタリアのレッジョ・エミリアで採集した23種と1996年から2015年にかけてポーランドのポメラニアで採集した4種のフウセンタケ属のキノコ中のセシウム134とセシウム137の放射能濃度を調査」されています。
  3. その結果、
    1. 「レッジョ・エミリアの全てのフウセンタケ属について、1994年に採集したCortinarius alboviolaceus、Cortinarius duracinus、Cortinarius orellanus、Cortinarius rapaceusおよびCortinarius subannulatusの放射能濃度は比較的高く、セシウム137濃度はバイオマス乾燥重量当り10,000~100,000ベクレル/kg」、
    2. 「1992年から1994年に採集したCortinarius bivelus、Cortinarius bulliardii、Cortinarius cotoneus、Cortinarius largus、Cortinarius lividoviolaceus、Cortinarius purpureus、Cortinarius rufo-olivaceus、Cortinarius torvusおよびCortinarius venetusの放射能濃度は低くバイオマス乾燥重量当り1000~6000ベクレル/kgで、さらに1994年に採集したCortinarius anserinus、Cortinarius auroturbinatus、C. largus、Cortinarius praestans、Cortinarius purpurascens、Cortinarius scaurus、Cortinarius sebaceous、Cortinarius talusおよびCortinarius variecolorの放射能濃度はバイオマス乾燥重量当り100~600ベクレル/kg」、
    3. 「全てのデータは実際のサンプル最終日への減衰補正を行って乾燥菌類物質で算出」、
    4. 「イタリアとポーランドともに最もセシウム137放射能濃度が高かったのはCortinarius caperatusで、その極めて高い放射性セシウム蓄積能力が確認された」、
    5. 「セシウム137に加えてセシウム同位体の1つであるセシウム134もレッジョ・エミリアの幾つかの種で確認された」、
    6. 「1986年を基準として算出したレッジョ・エミリアのキノコ中のセシウム137に対するセシウム134の放射能比の平均は0.38で、この値はチェルノブイリ原子力事故によるフォールアウト由来の0.54とは若干異なる」等を報告されて、
  4. 「チェルノブイリ原子力事故由来のセシウム137は1986年のレッジョ・エミリアでの同位体総放射能濃度の約68%を占めており、核実験によるグローバルフォールアウト由来のキノコ中のセシウム137は32%程度であった」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Zalewska T, Cocchi L, Falandysz J

THESIS URL

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27600726