2016年8月2日火曜日

学術論文の紹介 #福島第一原子力発電所 #低HDLコレステロール血症

THESIS TITLE

『Hypo-high-density Lipoprotein Cholesterolemia Caused by Evacuation after the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant Accident: Results from the Fukushima Health Management Survey.』

BRIEF

  1. 本論文は「福島県民健康調査の結果による、福島第一原子力発電所事故後の避難に起因する低HDLコレステロール血症」に関する論文です。
  2. 著者らは「東日本大震災と福島第一原子力発電所事故は住民に避難を強い、避難者のライフスタイルに多くの変化をもたらした」と背景を説明されて、
  3. 「生活習慣病予防の一助として総合的健康診査を行い、災害前後の脂質代謝の変化を分析」されています。
  4. 「福島県の福島第一原子力発電所近傍に住まう日本人男女を対象」、「メタボリックシンドロームに注視した年次健康診断を、40歳以上を対象として実施」、「計27,486人が災害後にフォローアップ検査(平均フォローアップは1.6年)を受検」とされたその結果、
  5. 「災害後、低HDLコレステロール血症の有病率は6.0パーセントから7.2パーセントへと有意に上昇」、「低HDLコレステロール血症グループにおいて、男性のボディマス指数、血圧そしてLDLコレステロール値は災害後に有意に上昇」、「一方、標準HDLコレステロールレベルグループではボディマス指数、血圧、グルコースおよび脂質代謝そして肝臓機能に逆の影響が確認された」、「標準HDLコレステロールレベルグループにおいて、HDLコレステロールの減少は非避難者よりも避難者の方が有意に大きい」、「さらに多変量ロジスティック回帰分析の結果、避難と低HDLコレステロール血症発生率との有意な関連が確認された」等を報告されて、
  6. 「本研究は、避難がどの程度低HDLコレステロール血症発生率に影響するか、そして心疾患増加に関与するかを評価した最初の研究である」、「得られた知見は避難者のためのフォローアップとライフスタイルの変化の提案において重要となる」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Satoh H, Ohira T, Nagai M, Hosoya M, Sakai A, Watanabe T, Ohtsuru A, Kawasaki Y, Suzuki H, Takahashi A, Kobashi G, Ozasa K, Yasumura S, Yamashita S, Kamiya K, Abe M.

THESIS URL

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27477401