2016年8月16日火曜日

学術論文の紹介 #津波 #護岸 #海岸林

THESIS TITLE

『Statistical Analysis of the Effectiveness of Seawalls and Coastal Forests in Mitigating Tsunami Impacts in Iwate and Miyagi Prefectures.』

BRIEF

  1. 「岩手県と宮城県において護岸と海岸林が津波の影響を緩和した効果の統計的分析」に関する論文です。
  2. 著者らは「日本の東北地域太平洋岸は繰り返し津波を経験しており、直近では1896年、1933年、1960年および2011年に発生した」と背景を説明されて、
  3. 「これら津波は沿岸地域に甚大な損失と損傷をもたらした」、「日本において津波の際に護岸が死者数と建物損傷を低減させる効果については不明瞭である」、「一方で津波が乗り越えたり機能しなくならない限り護岸は物理的防御となる」、「他方、護岸の存在自体が安全に関する錯覚を呼び起こし、護岸後方へのさらなる進行を促進し、災害時の避難率を低減させる可能性がある」として、
  4. 「市区町村等の1896年、1933年、1960年および2011年の津波の影響に関するデータを分析」されたその結果、
  5. 「5メートルを超える護岸は一般的にそれら過去の津波時に死亡率と住居の損傷率を低減させ保護の役目を果たした」、「しかしながら5メートル未満の護岸は脆弱エリアと損傷悪化を促進させる可能性がある」、「死亡率と建物損傷率双方の推定において洪水の程度が決定的因子になることは、複数の防御ラインや嵩上げの様な追加手法は津波の影響を低減させるに大きな効果のある可能性を示唆している」等を報告されて、
  6. 「加えて海岸林の面積が死亡率と破壊率とに逆相関にあったことは、森林にはそれら津波の影響を緩和し、さらなるダメージ進行を止めたことを示唆している」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Nateghi R, Bricker JD, Guikema SD, Bessho A.

THESIS URL

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27508461