2016年8月24日水曜日

学術論文の紹介 #福島第一原子力発電所 #メバル #セシウム134 #セシウム137

THESIS TITLE

『Effects of the nuclear disaster on marine products in Fukushima: An update after five years.』

BRIEF

  1. 本論文は「福島第一原子力発電所事故から5年を経ての福島の海産物に対する原子力事故の影響」に関する論文です。
  2. 著者らは「福島第一原子力発電所事故後の様々な地域における放射性セシウム汚染の詳細を更新し、分類群/生息環境固有の減衰傾向を調査するために、2011年から2015年にかけて観察された福島県の海産物のオリジナルデータ(セシウム134、セシウム137)を分析」されています。
  3. 「加えて2012年から2015年に東京電力より提供された海産種データを分析し、福島第一原子力発電所港湾の内外のセシウム137減衰傾向を調査」されたその結果、
  4. 「福島県によるモニタリングの結果は、遠海魚やその他の分類群よりも底生魚の方が、日本の規制値である湿潤重量1キログラムあたり100ベクレルを超えるサンプルの割合は高く一方、検出限界未満(セシウム134、セシウム137それぞれ湿潤重量1キログラムあたり平均8.3ベクレル、7.4ベクレル)の割合は低いことを示している」、「福島第一原子力発電所南部の地域の浅瀬では未だ放射性セシウム濃度の若干の上昇が確認されたが、しかしながら底生魚において規制値を超えている割合と検出限界未満の割合はそれぞれ急激に減少、そして段階的に上昇し2015年には0.06%と86.3%に達した」、「放射能の急激な減衰は底生魚の放射性セシウム濃度の時空間分布により裏付けられ、2011年と2012年には頻繁に確認された高濃度が半径20キロメートル圏内においてさえも2015年には殆ど確認されなかった」、「東京電力のデータの統計分析の結果は、福島第一原子力発電所港湾の内と外のセシウム137濃度は指数関数的に経時とともに減衰し、それぞれの生態学的半減期の幾何平均日数は218日と386日」、「それぞれの結果は、福島第一原子力発電所港湾のメバルの幾つかの種(シロメバル、タケノコメバル、ムラソイ)には湿潤重量1キログラムあたり10000ベクレルを超えるセシウム137濃度は未だ検出されるが、福島県の海産物の汚染レベルは半径20キロメートル内においても福島第一原子力発電所事故から5年の間に急激に減衰している事を明確に示している」等を報告されて、
  5. 「2012年6月に試験的に始まった漁業は段階的にターゲット地域と種を拡大している」、「福島県の沿岸漁業の回復を加速するために、注意深いモニタリングの継続が必要である」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Wada T, Fujita T, Nemoto Y, Shimamura S, Mizuno T, Sohtome T, Kamiyama K, Narita K, Watanabe M, Hatta N, Ogata Y, Morita T, Igarashi S.

THESIS URL

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27552655