2016年8月9日火曜日

学術論文の紹介 #ヨウ素129 #原爆 #核燃料再処理 #原子力事故

THESIS TITLE

『Historical record of nuclear activities from 129I in corals from the northern hemisphere (Philippines).』

BRIEF

  1. 本論文は「北半球(フィリピン)のサンゴに確認されるヨウ素129に基づく原子力事業等の時系列記録」に関する論文です。
  2. 著者らは「ヨウ素129は主として原爆実験、原子力燃料再処理そして原子力事故の様な人間の原子力事業等により放出される長半減期の核分裂物質である」、「ヨウ素129は適切な環境トレーサーであり、南半球のサンゴに確認されるヨウ素129の時系列推移は人間の原子力事業等に起因する海洋環境中ヨウ素129の上昇トレンドを示している」と背景を説明されて、
  3. 「北半球(フィリピン)で採集したの2つのサンゴのコアのヨウ素129/ヨウ素127同位体比の時系列推移と、どの様にそれらヨウ素129が人間の原子力事業等により放出されているかについて詳述」されています。
  4. 「太平洋(バレル)と南シナ海(パローラ)のフィリピン側からサンゴを採集」されたその結果、
  5. 「バレルとパローラでほぼ同一のヨウ素129/ヨウ素127同位体比のピークが確認され、どちらもヨウ素129の最高値が記録された1962年の原爆実験による放出に起因している」、「この1962年のヨウ素129のシグナルは、サンゴの年齢モデルの確立や検証に利用可能な、そして周知のサンゴの炭素14ピークと比較可能またはより良い新たなタイムマーカーを提示する」、「1977年1980年そして1986年における核燃料再処理とチェルノブイリ原子力事故のヨウ素129シグナルもまた、パローラでは同時にそしてバレルでは9年から11年のラグを持って確認された」、「このタイミングの差は、ヨウ素129は南シナ海と太平洋のフィリピン側にそれぞれ大気から直接および支配的な海流を通じて移行したことを示唆している」、
    「最後に、極めて高いヨウ素129/ヨウ素127同位体比も、バレルや異なる原子力事業等によるヨウ素129放出では低下傾向にあったのとは対照的に、1996年以後パローラで確認された」等を報告されて、
  6. 「これらの結果は、南シナ海地域における未知のヨウ素129ソースの存在を示唆している」と結ばれています。

AUTHOR(S)

Bautista AT Vii, Matsuzaki H, Siringan FP.

THESIS URL

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27494290